人生が楽しくなる「旅」と「シェアハウス」を広めたい|LACアワード2022インフルエンサー部門受賞・岡村 龍弥(シャンディ)さん
旅とシェアハウスで、人生の選択肢が増えた
——まずは簡単に自己紹介をお願いします。
合同会社ギルドで「オンラインの何でも屋」をやっています。会社のビジョンは「場所にとらわれずどこでも働ける人材をつくる」こと。その手段としてWebメディアの運用サポート、SNSの運用代行、YouTubeの動画編集などパソコン1台あればできる仕事を行っています。
仕事というよりも趣味としてやっているのが、旅とシェアハウスを広める活動です。自分自身、旅とシェアハウスに救われて、人生が楽しいと思えるようになったので、これらを広めるために学生や20代の若者に向けて発信をしています。
——旅とシェアハウスのどのような点に救われたのでしょうか?
会社員時代、人とのつながりが会社一色になっていた時期がありました。そんな時、職種も年齢も性別も関係のない友達が多くできたきっかけが旅であり、シェアハウスだったんです。旅やシェアハウスで様々な人たちと出会うことで、色んな選択肢を知ることができました。
——人との出会いで選択肢が広がっていったのですね。
会社員時代は長期休暇になるといつも海外へ旅に出ていましたし、退職後は世界一周にも行きました。旅に出ると、セレンディピティと呼ばれる偶発的な出会いがあるんです。
世界一周で予想外だったのは、メキシコの居心地の良さ。物価も景色もご飯も人も、全てがよくて。多くの世界一周旅行者がメキシコの主要都市だけを駆け回る中、色んな街に足を伸ばして、1ヶ月ほどメキシコに滞在しました。
海外を旅すると、生き方の選択肢が増えます。ゲストハウスで出会った外国人に「日本から10日間の旅行で来ました」と言うと、だいたい「短っ!」と驚かれるんです。もっと長い休暇をとって旅行している人、夏と冬で暮らす場所を変える2拠点生活をする人に出会い「同じ人間なのに、国が違うだけでライフスタイルがここまで違うのか」と衝撃を受けたこともありました。
「地質の調査をしながら、世界中を回ってます」という人にも出会いました。場所にとらわれず海外で働くためには、パソコン1台で仕事ができるようにすることが唯一無二の答えだと考えている人もいると思うんですけど、そうじゃないんですよね。パソコンを一切使わずとも、地質の調査や出張大工などで旅しながら働いている人たちもいるんです。
こうやって海外を旅すると、本当にいろんな生き方があるんだと思い知らされます。たくさんの選択肢を知ったことで「いろんな道の中から、この道を選んで歩いている。だから大丈夫」と思えるようになりました。
——なるほど。旅の魅力を発信する対象を学生、20代の若者にしているのはなぜですか?
過去の自分に向けて発信しているイメージを持っています。もっと早く旅の魅力を知っていたら、もっといろんな旅ができて、人生変わったかもしれないと思っているので。でも過去には戻れないので、自分が一番選択肢を欲しいと思っていた学生や若手社会人の年代に向けて「こういう選択肢もあるんだよ」と発信しています。
自分の学生時代を振り返ってみると、夏休みや春休みは友達と酒を飲んだり、ボーリングをしたり、たまに国内旅行に行ったり。海外の旅なんて選択肢にすらありませんでした。
就活の際、いろんな働き方を知った状態で自分の道を選ぶ人と、何も知らない状態でとりあえず大手企業を受ける人では、納得感が全然違うと思うんです。みんなで一斉に就活をして企業に入る生き方が向いていない人もいます。そういう人だからこそできる生き方もあるので、いろんな生き方をしている大人たちと彼らをつなげたいと思い、日々活動しています。
LACはマッチングした時だけ干渉し合うコミュニティ
——LACとの出会いについて教えてください。
コロナ禍で旅するのが難しい状況になり、じゃあ暮らせばいいのでは、と。どこかに長期滞在しようと思った時に、以前から知っていたLACを思い出しました。そこで、友人のノマドワーカーたちと一緒に福岡のLAC田川に1ヶ月滞在したのがきっかけでした。
——現在はLACをどのように利用していますか?
最近はワーケーションの案件など地域の企業と一緒に仕事することがあり、その際に前泊や後泊で使うことが多いです。たとえば先日、伊豆で仕事があった時には前日に熱海まで行き、LAC熱海に1泊。翌朝伊豆に向かいました。
また、LAC津山は毎月必ず2泊しています。というのも、LACに宿泊したことがきっかけで、津山拠点を運営している株式会社レプタイルさんから仕事をいただけることになったんです。月に一度、岡山県北の創業スクールのメンターをさせてもらっているため、その際に毎回LAC津山を利用しています。
——シャンディさんにとって、LACの魅力はどんなところですか?
人との出会いですかね。名前に “Commons” とある通り、「共創」が魅力です。1人で泊まるのではなく、誰かと一緒に泊まったり、現地のスタッフと友人をつなげたりするのが楽しいです。また、宿泊と作業スペースが両方あるので、合宿利用にも便利だと思います。田川や津山、館山などの拠点では合宿で使わせてもらったこともありました。
ただ、LACを使う一番の理由はLACの存在を知ってほしいから。というのもLACを使うと、旅やシェアハウスを理解しやすくなるんです。LAC拠点に行くことが旅になったり、地域と出会うきっかけになったり、お試しシェアハウスのようになったりします。
人生を楽しくするために旅とシェアハウスを広めていますが、LACだけで解決するなら全然それでいいなと。旅やシェアハウスを気軽に知ってもらうきっかけとしてLACを使ってほしいと思い、合宿やイベントなどを行っています。
——シャンディさんのお気に入りの拠点を教えてください。
うーん、難しいですね…。最初はLAC田川を使わせてもらっていたので、田川には思い出が多いです。周りに何もないからこそ仕事がはかどりますし、車で10分ほどで行ける道の駅「おおとう桜街道」の天然温泉がすごく好きですね。
LAC熱海は、めちゃくちゃ綺麗で良かったです。ドミトリーがもはや個室じゃないかというクオリティーでした。仕事をするなら、LAC伊豆下田がいいなと思ってます。地域のコワーキングスペースは夕方で閉まるところが多いのですが、LACは夜12時過ぎてもワークスペースで仕事ができるんです。
僕は仕事が詰まっている時こそ伊豆下田に行って、ずっと作業します。周りに誘惑する人たちもいないので、昔の文豪が温泉旅館に缶詰で文章を書いているみたいなイメージです(笑)。でも、同じ時間まで作業してるリモートワーカーがいたりして、1人じゃないから寂しくない、みたいな。
——なるほど。それぞれの拠点に魅力がありますよね。
あと、僕が LACを好きな理由は毎日パーティーをしていないところです(笑)。旅は非日常で、シェアハウスは日常であるべきだと思っていて。シェアハウスが非日常で毎日パーティーみたいな感じだと最初は楽しいですが、絶対に疲れるんですよね。
うちのシェアハウスで毎日パーティーとかしたら、たぶん僕ブチギレると思うんですよ(笑)。その辺がLACと似ているところかなと。仕事する人は仕事しているし、ご飯一緒に作る人は一緒に作ってるし、みたいな。各々が個人プレーで生きてるけど、空間だけシェアしてるようなイメージ。過度に干渉するのではなく、いい感じにマッチングした時だけ干渉し合うコミュニティだと思っています。
——LACを利用し始めてから、変化はありましたか?
出会いの幅が広がりました。LACに泊まることで、これまで出会えなかったようなコミュニティの人たちに出会えたと感じます。ノマドワーカーやインフルエンサーの方々とはSNSを通じて出会えるのですが、大手企業に勤めながらリモートワークをしているような方々と出会えたのは、LACならではかなと。彼らは発信をしていないので、SNSでは出会えないんです。
あとは「どこでも働けるようになるためには、どうしたらいいですか?」「ノマドワーカーになりたいです」みたいな問い合わせが来た時に、LACを紹介できるようになったのが大きな変化だと感じます。「まずLACに行ってみて、どんな働き方をしている人がいるか自分の目で見てくるといいと思う」「じゃあ一緒にLACに行ってみよう」などと紹介しています。
一歩目が踏み出せるサービスをつくりたい
——LACアワード2022のインフルエンサー部門を受賞。率直な感想をお聞かせください。
正直、インフルエンサーと言われるのは苦手なのですが、今回選んでいただいたことはただただ嬉しいです。自分の発信のやり方が間違っていなかったんだなと、少なくとも応援してくれる人たちがいるんだなと思いました。
——発信が評価されてインフルエンサー部門の受賞となりました。どのような発信をしていますか?
たとえばLACに行く時に「◯日から〇〇拠点に行くので、よかったら一緒に作業しませんか?」と発信します。1人でいるとずっと仕事をしてしまうので、僕を晩御飯に連れ出してほしいんです。実際に来てくれた人たちと一緒にご飯を食べてお酒を飲めるのが楽しいですし、自分の好きな地域を知ってもらうきっかけにもなるので、僕の発信を見て来てくれるのはすごく嬉しいです。
——今後、さらに旅とシェアハウスを広めるために取り組んでいきたいことはありますか?
必要な人に必要な情報を届けるためには、やはり発信力をつけることが大切だと感じています。僕自身がまだ何もやってない領域が動画なので、今後は動画を意識して発信したいです。YouTubeなのかTikTokなのかインスタのリールなのか分からないですが。
また、場所にとらわれずに生きていきたい学生に対して、受け皿となるようなサービスをつくりたいと考えています。合宿なのかスクールなのか、まだ形は見えてないですが、一歩目が踏み出せるようなサービスをつくりたいです。たとえば、LACの拠点巡りを組み込んだ企画なんかも楽しそうだなと。
——たしかに面白そうですね。最後に、読者の方にメッセージをお願いします。
もし身の回りに学生がいたら「LACを1回使ってみたら?」とぜひ勧めてあげてください。学生は今ある世界が全てなので、大人から言われたり、横から誰かが入ってきたりしないと新しい情報になかなか触れられないので。「回数券1泊分あげるから、行っておいで」などと声をかけてくれると嬉しいです。
▼シャンディさんのTwitterアカウント
https://twitter.com/Shandy_Life?s=20
▼シャンディさんのInstagramアカウント
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《ライター:岡村 幸治》